昨日の続きとして

ウェブ人間論 (新潮新書)を読んだ。第2章 匿名社会のサバイバル術が一番印象に残った自分としてはこれはウェブ・人間論ではなくウェブ人間・論かな。
匿名だから責任感が無くて玉石混交なんだ、というような主張は既に聞き飽きたものですが、ウェブで個人のサイトやblogを見てれば分かる通り、長い間ハンドルネームというものを使っているとその名前に今までの評価が蓄積されていくものなんですよね。それを考えると、実名でなくペンネームで著作活動をしている人と同じ条件であって、玉石混交なのは匿名であることよりもどんな人でも表現が出来る、という事実だけが原因なわけです。権威によって玉であるとお墨付きを与えられた人たちと比べれば一般大衆の方が石の割合が非常に多いのは当たり前のことなんですから。
で、ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)では

プロフェッショナルをプロフェッショナルで認定する権威は、既存メディアから、グーグルをはじめとするテクノロジーに移行する。

と書かれていますが、ウェブ上で匿名で活動している場合、プロフェッショナルであると認定されたとしても、リアルの自分には利益が無いわけです。なのに確かな知識を持った人でも実名で活動している人が少ないという事実は日本固有のものなのでしょうかね。かという自分も本名を出そうという気にはまだならない。別にそこまで色々と吐露しているわけでも無いと思うんだけど。